2019年3月28日木曜日

修了式 校長講話


平成31年3月25日
修了式講話

 お早うございます。今日は修了式です。この1年間の成果と課題を振り返り、進級に向けての意識を高める日です。
 その成果と課題については、只今、1、2年生それぞれの学年代表の生徒からお話が合った通りです。またこの後、学年や学級の先生からのお話し、通知表からも成果と課題を振り返ることができます。
 私からは学校全体のお話をします。その年の在校生がどれだけ成長したかは卒業式の様子を見れば分かります。みなさんは、大変立派な態度、素晴らしい歌声で、卒業生を気持ちよく送り出してくれました。式の後私は、市長さんをはじめとする来賓の方々から、「素晴らしい卒業式でした。卒業生の素晴らしい態度や歌声に感動しました。そして、在校生の態度や歌も素晴らしいですね」と、お褒めの言葉をたくさんいただきました。このことからも、卒業生はもちろん、在校生も大きく成長したといえるでしょう。

 さて、進級に向けての心構えですが、義務教育の中学校と義務教育ではない高校などの学校の違いについてお話しします。
 義務教育の学校は、例えば四中学区に住んでいれば例外を除き四中にしか行けません。学校を選べません。また、四中の先生も四中学区に住んでいる生徒は誰でも受け入れます。生徒を選ぶことはできません。
 ところが、義務教育ではない高校などは、生徒も高校を選べるけれど、高校の先生も生徒を選ぶことができるのです。ここが大きな違いです。そこで、義務教育である中学校を卒業するにあたり大切なことは、どの高校にするか選ぶことと、その選んだ高校に選ばれることです。つまり、選ぶ力と選ばれる力です。どちらも重要ですが、まずは選ぶ力を身につけましょう。

例えば、普通高校に進学した場合は大学を受験するには有利です。一方、工業や商業など専門学科の高校に進学した場合は就職するには有利です。つまり、中学3年生になったら高校卒業後の自分の姿を思い浮かべて高校を選ばなければなりません。
でもまだ、3年後のことは考えられないのも正直なところだと思います。そういう人は普通高校に行く人が多いです。でも、普通高校にしても高校によって様々な特色や校風があります。ちゃんと調べて受験先を選んでいくことが大切です。
ですから、選ぶ力がとても大切になります。でも、選ばれなければしょうがないと思うでしょう。いや、選ぶ力があるということは目的意識をもっていることです。目的意識がもてれば、勉強にも身が入ります。何のために勉強するのか、納得した上で効率的に受験勉強を進めることができるので、目的意識をもった人はその多くが高校に選ばれるようになります。
では、選ぶ力をつけるにはどうすればよいのでしょうか。在校生のみなさんは、中学時代、勉強、係り活動、部活動、学校の外の習い事やクラブチーム、失敗を恐れず一生懸命頑張ることです。時には、友達とけんかをすることもあるかもしれませんが、自分の気持ちをきちんと伝えることも大切です。このような経験を通して、3年生の1学期が終わるころには、このような結論を出してください。

① 自分は中学時代に、何をどう頑張ったか(事実)
② そこから何を学んだのか(評価)
③ その学んだことを中学卒業後どう生かしていきたいのか(結論)

 この3点が言えるようになれれば、きっと選ぶ力は相当高まっていると思います。

 最後になりますが、最近はいろいろな進路先がありますので、いくつか紹介します。
 今年度の卒業生の中には、伊豆諸島の大島の海洋高校に単身で進学する男子生徒2名います。昨年度は、島根県の隠岐の島の県立高校に単身で進学した女子生徒がいました。
 また、以前私が勤めていた中学校では、単身でカナダのバンクーバーの高校に進学した女子生徒、お化粧やおしゃれが大好きなある女子生徒は高校卒業の資格の取れる美容専門学校に進学しました。
 これらは、まだ珍しい進学例ですが、いずれも目的意識をもって進学した生徒たちです。ただし、このような進学例では、保護者に反対されることが多いです。もちろん、保護者は子供のことを心配して反対しているのです。そこで大切なことは、キチンと保護者を説得できることです。言葉だけではなく、日ごろの態度、勉強に取り組む姿勢、早い段階から夢を保護者に語り、将来の見通しを理解してもらえることが必要になります。
 
 このように選ぶ力を高めていきましょう。それは受験で選ばれる力、保護者から理解を得られる力につながっていきます。終わります。


 この投稿をもって、緊急時を除き、本年度最後の投稿といたします。本年度も多くの方にご覧いただき、誠にありがとうございました。