2019年1月8日火曜日

始業式 校長講話


生徒のみなさん、平成31年、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。きょう、1月8日は、何の日でしょうか。実は、ちょうど30年前のきょう「平成」が始まりました。きょうで30年目になります。そして、あと4か月で新しい元号に代わります。
また、今年の干支は亥(いのしし)」ですね。この干支ですが、猫年というものはありません。猫好きの私はずっと寂しい思いをしてきました。猫のモモちゃんも同じ心境でしょう。そこできょうは、「猫の革命」というお話をします。
 私は毎年お正月に、その年の干支に因んだ鏡餅を飾るのですが、年末にの鏡餅を買いに行きました。そしたらなんと、猫の鏡餅が売られていたのです。これです。
鏡餅だけではなく、お正月用にたくさんの猫の縁起物が並べられていました。私はすぐにこの鏡餅を買いました。これなら、中のお餅は食べても、毎年飾れますね。
経済効果という側面では、12年間の売り上げを、毎年使える猫の飾り物が独り占めして、長期的には売り上げが落ちるという心配もあります。でも、干支にない猫をお正月の飾り物にするという発想は、まさに猫の革命と言うべきだと思います。



 この発想は、生徒の皆さんにとっても必要だと思います。日本の中学生は、日本文化や教育制度の影響もあるのでしょうが、人と違うことを恐れる傾向にあります。干支でいうと、仲間はずれされてきた猫のようになることを。でも、みんなと違うということは、チャンスがいっぱい秘められているということにもなります。

 先日お話しした、シナリオライターの岡田麿里さんは、不登校というみんなと違う生き方をしてきましたが、後にアニメ作品をヒットさせました。学校に行けばみんなという干支の仲間に入れてもらえたかもしれません。でもそれにこだわらず、不登校という時間を苦しみながらも大切に過ごした岡田さんは、干支にはない猫のような存在のようでした。この方の生き方も「猫の革命」ともいえるでしょう。



 
 みなさんも、これからの人生で、「私、みんなと違うかも?」と思うことがあることでしょう。その時、無理してみんなと同じことに価値をおくのではなく、みんなと違うことを活かせる道はないだろうかと考えてみることも必要でしょう。

また、海外に出た時です。日本にいるときはみんなと同じだったかもしれませんが、地球規模で日本という国をみると、他の国とは随分異なる歴史、文化、国民性をもっています。周りに合わせるのではなく、「私たちの国はこうなんです」としっかり言えることが大事です。

このように、誰にでも、自分はみんなと違うところがあります。それをどう生かしていくか考えていくことを是非、3学期の課題の一つとしてください。

最後に、3年生は、受験を無事乗り越え、新しい進路に向かって進めるよう応援しています。1,2年生は、進級に向けての準備期間です。4月からのことを意識して、この3学期を取組んでいきましょう。終わります。