10月8日(火)は午前、午後と国分寺学についての学びを深める一日、「国分寺学×SDGs DAY」でした。
国分寺市の教育の柱の1つとして実施されている「国分寺学」は、各校で趣向を凝らした取組が行われています。
四中では、これまで総合的な学習の時間で継続して取り組んできた「SDGs学習」の視点から、「私たちにできること」、「最終的に地域貢献につなげていく活動」をテーマに生徒一人一人が取り組みたいことを考え、それを学年の先生がアドバイスしながら、半年間の探究活動(プロジェクト)を進めてきました。
「国分寺学×SDGs DAY」の午前中は、これまでの活動についての発表会でした。
3年生の取組については、これまでもこのブログで何回か取り上げてきましたが、この日がとりあえずの一区切りです。
保護者や地域の皆さんに、「こんな思いでスタートし」、「こんな活動をして」、「こんな結果になりました」と報告することが目的の1つ。地域の皆さんに聞いてもらうことで、新たな取組やつながりが生まれてい行くことが狙いです。
でも、それと同じくらい重要なのが「持続可能な取組にしていく」こと。
そのため、この発表は1,2年生にも聞いてもらいました。
30ものプロジェクトの全てを聞くことはできませんが、1,2年生は事前に自分の聞きたいプロジェクトを選んでいます。来年、再来年に自分たちはどんな取組ができるだろう、と考えながら聞き、「地域貢献」や「主体的な取組」の精神を受け継いでもらうことが目的です。
では、30のプロジェクトを紹介していきましょう。
1 天然染色
コーヒーかすや野菜の皮など、捨てられてしまうものを使って布や紙に染色します。染色のやり方から、材料集めまで自分たちで行いました。
植物は育てられましたが、毎日世話ができなかったため、日陰を作れるほど大きなカーテンにはならなかった、とのこと。「カーテンのある所と無いところでは気温が何度くらい違うのですか」などの質問が出ていました。
3 昆虫食実際には、捕まえた虫を食べることはできなかったが、現在はコオロギせんべいなども身近に売っている、という話でした。イナゴの食感の質問には、サクサクしてエビのようでした。と答えていました。
4 チョークのリサイクル
短くなって捨ててしまうチョークを、細かく削って型に入れ、長いチョークに再生するプロジェクトです。短いチョークは、黒板に書くときに爪が当たって「キ~」という、ぞわぞわする音が出るので、ある程度で使えなくなってしまいます。この、もったいないなあ、という問題を解消する取組でした。
5 クレヨンのリサイクル 短くなったクレヨンを溶かして、再生する取組です。校内でいらないクレヨンの呼びかけを行ったところ、けっこう集まったそうです。色を組み合わせて作ったマーブルクレヨンなど、取組の中でいろいろなアイデアが生まれてきました。
最初は校庭や花壇の砂や土をろ材にして研究を進めていたこのグループ。先日見たら、活性炭という素材を使って水をろ過していました。まずやってみることで、次へのアイデアが生まれるのですね。
このグループも、土を掘ってふるいにかけたりしていて、どうなるのかと思っていましたが、雑草や生ごみを分解して土に戻す「コンポスター」というものを作ったそうです。実際、においもなく、草取りで出た草は茎などの固い部分を残してすべて分解されたとのこと。すごい知識です。
このグループは、カイコを育て、繭から糸を取り出すことに成功していましたが…。その糸をなくしてしまった、と報告していました。こういう失敗があっても、これまでの活動の中でたくさんの学びがあったと思います。
このグループは、コーヒーかすを利用して、自分たちで布やペットボトルキャップで針山を作りました。コーヒーかすも自分たちで集めてきたものです。
四小の給食で出た卵の殻をもらったり、家からブレンダーをもってきて細かく砕いたりと、このグループも試行錯誤を重ねてきました。数多の失敗作を分析し、ようやく完成した「卵の殻チョーク」はちょっと不格好だけど、思いの詰まった自信作となりました。11 視覚障碍者への理解促進
目隠しをして、杖をついて歩くという体験や、調べ学習だけでなく、昨年まで四中で英語を教えてくださっていた横山先生から、現在の職場である盲学校の経験についてオンラインインタビューを行うなど、様々な取組から得たことを発表していました。
12 高齢者のサポート
12 高齢者のサポート
「SDGsの目標4 質の高い教育をみんなに」の説明に「…職業に関する…教育を受けられるようにする」というところからヒントを得て、「保育園の園児たちにわかりやすく職業について説明し、将来の夢を持ってもらおう」という取組を行いました。発表の中で、「保育園児に職業のことを伝えるのは早かった。次に取り組むなら小学生などでやってみたい」と言っていました。これも大きな学びです。
14 鳥の巣箱づくり
14 鳥の巣箱づくり
技術の先生や用務員さんにも手伝ってもらって、巣箱を作り校内に設置しました。残念ながら、設置したときには巣作りや産卵の時期は過ぎてしまっていたとのことですが、そういうことも自分たちで調べて得た知識です。
SDGsの取組を保育園の子供たちに伝えるにはどうしたらいいか。このグループが考えたのが「紙芝居」です。「目標14 海の豊かさを守ろう」をテーマに、海の生物を登場人物とした物語を創作しました。中でもクジラのおじいさん「ホエじい」は傑作です。発表当日は、1,2年生を教卓前に集めて、実際と同じように紙芝居を披露しました。
18 海洋プラスチック問題の調査
16 古着や端切れのアップサイクル
自宅にあった小さい頃の洋服を、小物入れなどに仕立て直してリサイクルするという取組を行いました。実際に作ったものを見せたりと、発表も工夫していました。
17 給食の食べ残し削減
国分寺市の給食担当の方に、アンケートを送って話を聞いたり、自分たちで調べたりしたことを発表しました。給食にまつわるクイズなどを盛り込み、聞いている人も参加できるような工夫をしていました。
家庭から出る食用油が環境に与える影響について考え、リサイクルの方法として石鹸づくりに取り組みました。このグループもなかなかうまくいかず大変でしたが、その分発表は内容の濃いものとなりました。
まずは学校(教室)のペーパーレスに取り組む、ということで、紙を使って掲示物をラミネートして何度も使えるようにする工夫を思いつきました。様々な取組をしていく中で、紙を使わないアイデアが生まれたので、その内容を発表してくれました。
いろいろやってみて、一番良かったのは「よもぎ餅」だったそうです。
最初はアイスを作りたいということでスタートしましたが、なかなかうまくいかず、図書室の先生に相談したところヴィーガン料理の本を貸してくれました。その中に乗っていた、動物性の材料を使わないパンケーキの調理に取り組み、とても上手にできたとのこと。
23 食品ロス解消(パンの耳、規格外野菜)
23 食品ロス解消(パンの耳、規格外野菜)
パンの耳の活用として、プロジェクトの中で試作したお菓子のレシピを紹介してくれました。また、規格外野菜のグループは、農家の方に聞いた話や調べたことをもとにメッセージを模造紙にまとめ、それをもとまち公民館に掲示してもらいました。
24 野菜の皮や芯を使ったエコ料理
24 野菜の皮や芯を使ったエコ料理
このグループも、プロジェクトの日は毎回調理室にこもり、いろいろな料理の試作を行っていました。
お花屋さんに自分たちで交渉し、いらない花を譲ってもらい、ドライフラワーにしてポプリ(におい袋)を作成しました。どんな花が向いているとか、乾燥しても色が残ることとか、実際に体験したことで分かったことがたくさんありました。
このグループも、毎週金曜日の6校時にビニール袋を片手に、学校周辺のごみ拾いを行いました。畑や公園などにポイ捨てをする人が多い、たばこの吸い殻が落ちている、など実際に活動してわかったことを発表しました。
子供たちが、手を汚して拾うごみを大人がポイ捨てしている現実に、胸が痛みます。
学区域の危険個所を調べて、マップにしました。発表では、実際に危険な場所を写真で示して、聞いている人たちに注意喚起を行っていました。
ヒーローたちは、ごみ拾いをはじめ様々なことに積極的に取り組みました。キャラ設定から、衣装までこだわって作っています。発表では、この活動を代々受け継いで行ってほしい。二代目ヒーローになってくれることを期待しています。と訴えました。
みんなに手話を知ってもらいたい、ということで、メンバーで手分けをして、手話の手振りを知らせるポスターを作成しました。校内のあちこちに貼ってあるので、1つ1つ実際に手を動かしてみて覚えてくださいね。