保護者、学校関係者、地域の皆さまへ
「児童虐待の根絶に向けて ~地域全体で子供たちを見守り育てるために~」(令和3年10月26日)
11月は児童虐待防止推進月間です。
子供たちへの虐待は、児童相談所の相談対応件数(速報値)が初めて20万件を超えるなど、極めて深刻な状況です。新型コロナウイルス感染症の影響による生活不安やストレス等に伴い、児童虐待のリスクが一層高まっています。児童虐待により子供たちが傷つき、亡くなるようなことは、何としても無くさなければなりません。
虐待は、殴る、蹴るといった身体的虐待だけではありません。言葉で脅す、無視するなどの心理的虐待、家に閉じ込める、食事を与えない、ひどく不潔にするなどのネグレクトや性的虐待もあります。いずれも子供たちの心身に深い傷を残します。
保護者の皆さま、大切なお子さまの健やかな成長のため、「虐待はしない」と誓ってください。心に余裕がない時はストレスの解消など、皆さま自身が休むことも大切です。子育てに不安や悩みがある時には、身近な人に相談したり、自治体の相談窓口等を頼ったりしてください。
学校関係者の皆さま、日頃から子供たちと接する中で、児童虐待と疑われる事案に気付いた際は、速やかにチームとして対応し、市町村や児童相談所に通告するとともに、関係機関と連携して対応してください。
地域の皆さま、是非、子供や保護者の様子に関心を持って見守ってください。不自然な傷のある子供や子供の養育に無関心な保護者など、虐待が疑われるサインに気付いた際は、最寄りの児童相談所に繋がる全国共通ダイヤル「189」(“いちはやく”)に相談・通告してください。
児童虐待の防止には、家庭・学校・地域が一丸となって子供たちを見守り、育てることが重要です。文部科学省としても、関係省庁とともに取組を推進してまいります。皆さまの御理解と御協力を心からお願い申し上げます。
令和3年11月
文部科学大臣